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日本の「底力」を支える存在に。

“日本を変える250億。”そう銘打って、新たなファンドを立ち上げた三菱UFJキャピタル。前代表取締役社長の半田氏が、この一手に込めた熱い思いを語る。
(インタビュー内容は2019年5月時点のものです)

ベンチャーの好奇心と大企業のスタミナ 両者の出会いが化学反応を生む ベンチャーの好奇心と大企業のスタミナ 両者の出会いが化学反応を生む

-ベンチャー企業へ投資する基幹ファンドは、今回で7号目です。長期にわたり大きな額を投資し続ける、そのモチベーションとは。

日本経済の復活、しかも、爆発的と言えるような大復活の導火線となりたい。それが一番のモチベーションですね。そして、その大復活に必要なのは、これまでの常識を打ち破るような新しいイノベーションです。

-新しいイノベーションというと?

昭和の時代に、Made in Japanの力は凄まじい勢いで世界中を席巻しました。しかし、平成に入り、世界中で画期的なスタートアップ企業が続々と誕生する中、日本はどこか出遅れてしまったんです。令和の時代を迎えた今、かつての日本のように、技術力を世界で通用するレベルにまで引き上げるには、ベンチャーと大企業ががっちりと手を組む必要がある。好奇心旺盛なベンチャーの身軽さと、積み重ねてきた歴史と経験を持つ、大企業のスタミナ。この両者が出会って初めて、誰も想像できなかったような、日本発の新しいイノベーションが生まれるんだと思います。

-ベンチャーと大企業の化学反応、のようなものでしょうか。

まさにその通りです。両者が出会い、お互いの良さを取り入れて進化していく。もちろん大企業も、ともに産みの苦しみを経験する覚悟が必要です。どちらか一方でなく、お互いが相手を尊重して切磋琢磨していくことの必要性を伝えるのも、私たちの役割です。

-MUFGとベンチャー支援。正直、あまり近しい存在というイメージはありませんでした。

それは不本意です(笑)。むしろベンチャー支援は、まさにMUFGグループの核を表しているとも言えますよ。MUFGが大切にしている、「私たちの使命」をご紹介しましょう。

MUFG「私たちの使命」

いかなる時代にあっても決して揺らぐことなく、常に世界から信頼される存在であること。 時代の潮流をとらえ、真摯にお客さまと向き合い、その期待を超えるクオリティで応え続けること。 長期的な視点で、お客さまと末永い関係を築き、共に持続的な成長を実現すること。 そして、日本と世界の健全な発展を支える責任を胸に、社会の確かな礎となること。 それが、私たちの使命です。

常に世界から信頼を獲得し、時代の潮流をとらえながらお客さまとともに成長する。そして、日本と世界の発展を支える。そのためには、絶えず考え方や常識をアップデートしていく必要があります。それはまさに、新しい技術やビジネスの芽を誰より早く発見し、未来を見据えた支援を行うという、ベンチャーへの投資事業そのものですよね。

自分たちにしかできない架け橋の役割がある

-ベンチャー投資において、MUFGにはどんな強みがあると考えていますか?

一番は、対等な立場からベンチャーの活発な働きを支援できる環境を作れること。私たちには、ベンチャーにとっての一番のパートナーとなり、ともに歩む使命があります。一方で、MUFGとして積み重ねてきた経験から、日本の産業界や企業が何を欲しているかもよく理解しているつもりです。だからこそ、ベンチャーの夢や情熱は理解しながら、大企業が手を組みたくなるような状態へと整え、両者を繋ぎ、融合させることができるわけです。

-まさに架け橋のような存在というわけですね。

大企業というのは、言ってみればチャレンジを乗り越えてきたベンチャーの先輩。そうした成熟した企業と信頼しあえる関係を築き、オープン・イノベーションの重要性をお互いに理解しながら、知識や思いを共有する。そうすることで、ベンチャーは真の成長を遂げられるはずです。

-ベンチャーと言ってもさまざまです。支援を決める基準などはありますか。

咲くのに労力がかかるとしても、大きく、強く咲く可能性のあるベンチャーを支援したいという強い気持ちがあります。まだ事業として成立していなくても良い。アカデミア等の教育の場とも連携し、まだ研究段階の技術を、事業として成り立たせるための支援をすることもあります。そうかと思えば、すでに軌道に乗り始めたベンチャーに、最後の一押しに必要なものを見極めて提示することもある。多種多様な要望に応える、さまざまな引き出しを用意しています。

-本当に懐が広いというか、多岐にわたる活動をしているのですね。

革新的なベンチャーは、どこから生まれてくるかわかりません。実際に投資先を見つけるキャピタリスト、専門業界への深い理解を持つアナリスト。このコンビネーションで、少し先の未来を予測しながら、日々丁寧に、新しいビジネスの芽を探し続けています。
さらに、MUFGグループを挙げて、日本全体を幅広く見渡しながら、新たな可能性を常に追い求めています。

-ライフサイエンスへの投資にも注力しているそうですね。

はい、今回で2号目のファンドとなります。12年という長い期間をかけ、じっくりと投資していくつもりです。日本の基礎研究レベルは、世界と比べても驚くほど高い水準です。ここに力を入れることは、社会への大きな貢献にもなります。まだ治療法が確立していない病気や疾患に対する薬を開発する、アンメット・ニーズという創薬の分野を特に支援しています。最先端の研究をされている大学等のアカデミアにも伺い、創薬の初期段階から関わっています。
「一つでも多くの病気を治したい」、本気でそう思っています。

自分たちが汗をかきながら大切な人に誇れるような仕事を

-ベンチャー投資に、ライフサイエンス投資。結果が出るまでには、かなりの時間と労力がかかりそうです。

そうですね。その分、やりがいもあります。ベンチャーとともに汗をかきながら、泥臭くもがいてこそ、次の世代の日本を豊かにする希望を届けられるのだと信じています。
「大切な人に誇れる仕事をする」。これが私の信念です。家族や友人など、周りで自分を支えてくれる人たちに誇れる仕事。これは、口で言うほど簡単ではありません。ベンチャー支援というのは、新たな技術の存在意義を見極め、それを広く世の中に送り出していく仕事です。自分の大切な人にとっても、この技術は役に立ち、人生をよりよくしてくれるものなのか。そう問い続けるのには体力がいります。しかし、そうした疑問をひとつひとつクリアしていって初めて、日本の本当の底力は生まれるのだと思います。
日本を一歩一歩、しかし確実に変えていく。この250億円には、その覚悟が詰まっています。

[三菱UFJキャピタル 新ファンド概要]

三菱UFJキャピタル7号ファンド
ファンド
名称
三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合
出資約束
金額
150億円
ファンド
出資者
三菱UFJ銀行、三菱UFJキャピタル
運営会社 三菱UFJキャピタル
ファンド
期間
10年
投資対象 国内外の成長が見込まれる企業
三菱UFJライフサイエンス2号ファンド
ファンド
名称
三菱UFJライフサイエンス2号投資事業有限責任組合
出資約束
金額
100億円
ファンド
出資者
三菱UFJ銀行、三菱UFJキャピタル
運営会社 三菱UFJキャピタル
ファンド
期間
12年
投資対象 創薬・創薬基盤・再生医療・医療機器等を中心としたライフサイエンス分野における国内外の成長が見込まれる企業